ACTIVITIES
P.O.N.D.
〜パルコのあたらしい
カルチャーフェスティバル〜
2020年秋、渋谷PARCOを舞台に、アート、ファッション、音楽、フードなどあらゆるジャンルのフレッシュなクリエイターが参加するカルチャーの祭典〈P.O.N.D.〉が始動しました。前身イベント「シブカル祭。」のフィロソフィー「あたらしい才能の発見と応援」を引き継ぎ、〈P.O.N.D.〉とは「Parco Opens New Dimension」、常に“新しい次元を切り開いていくイベントでありたい”という想いを込め、名付けられました。また、「POND」には「泉」という意味があります。10日間のイベントを振り返ると、そこには渋谷PARCOからあふれ出てしまうくらいの、クリエイターたちの才能と熱量が広がっていました。混沌と激動の時代、変わり続ける渋谷の街に集まったクリエイターたちのエネルギーは、この先も予想していなかった新しい次元を切り開いていていくことでしょう。
15人の新しい才能による、
フレッシュでカオスな展覧会
メイン会場である「PARCO MUSEUM TOKYO(渋谷パルコ4F)」では、15人の気鋭クリエイターたちが“Re-generation(再生)”をテーマに創作した作品展が開催されました。入り口では、音楽活動や着ぐるみ制作などマルチに活躍する芸術家、なみちえが手掛けたカラフルな着ぐるみと鳥居がお出迎え。ペインター、写真家、ファッションデザイナー、陶芸家、フラワークリエイター、VRアーティストなど様々なジャンルの作家による、エネルギーあふれる作品の数々が空間内を彩りました。また、3DCG / VR / AR / MR / Video Director / DJとして活動するアーティスト、JACKSON kakiが手掛けるオンラインエキシビジョンも併催。展示作品を3Dビューで鑑賞できる、サイケデリックなVR空間が誕生しました。展示会場でしか体験できないユニークな仕掛けの作品と、自宅からでも楽しめる、ゲーム性のある鑑賞体験が話題に。10日間の会期中、ミュージアムには約4000人のお客様にご来場いただき、熱も冷めやらぬうちに閉催しました。
“Re(再生)”をテーマに、マーケット、
再生芸術、ライブが共存したGALLERY X
「GALLERY X(渋谷パルコB1F)」では、昼間にマーケットイベントを、夜間には、ライブストリーミングイベントを3日間開催。マーケットイベントでは、“Re-dig(再発見)”をテーマに、古着、アクセサリー、映画パンフレット、ZINEなどの幅広いジャンルのポップアップストアが一堂に集結し、DAMMIT TOKYO、物百、グッチーズ・フリースクール、Lilmag、葵残業が参加しました。オープン中にはDJがレコードをスピン、会場にオールジャンルな音楽が流れる賑やかな雰囲気のなか、盛況のうちに幕を閉じました。また、ライブストリーミングイベントでは、“Re-real(再現場体験)”をテーマに、3日間それぞれMUSIC PARTY、映画トークショー、演劇を「GALLERY X」より生配信。2021 survive、グッチーズ・フリースクール、果てとチークの3団体が、カルチャーオリエンテッドなスペクタクルを繰り広げてくれました。ライブストリーミングイベント終了後、イベントの模様は期間限定でアーカイブ配信され、多くの方の目に触れることとなりました。
ComMunEに旬なサウンドが響き渡った
オープニングパーティの一夜
最上階「ComMunE+ROOF TOP PARK(渋谷パルコ10F)」では、会期初日にオープニングパーティーを開催。旬なサウンドで注目を集めるアーティストたちによる、ライブパフォーマンスが行われました。トップバッターは、色彩豊かなトラックとウイスパーヴォイスで注目を集める2001年生まれのアーティスト、玉名ラーメン。続くLil Soft Tennisは関西のオルタナティブシーンを賑わすひとり。ジャンルを飛び越えた新鮮なサウンドに会場も引き込まれます。ライブの間には、1999年生まれの4人組DJコレクティブVinyl Youthの感度の高いグルーヴを挟みながら、池袋出身の幼馴染で結成されたユニットilliomoteが登場。とびきりポップでNEOな楽曲センスが光ります。ラストは、2020年に話題をさらった音楽職人betcover!!による熱量の高いパフォーマンス。ヴォーカル、ヤナセジロウの伸びやかな歌声と豊かなバンドサウンドに、屋内スペースに入れなかったお客様がテラスにもあふれだし、夜空の下、渋谷パルコが心地よいサウンドに包まれる一夜となりました。
渋谷パルコの各地で開催された
〈P.O.N.D.〉のユニークな取り組み
〈P.O.N.D.〉の企画はまだまだてんこ盛り。食のニュースタンド「COMINGSOON(渋谷パルコ1F)」で開催されたのは、フードレーベル・ツカノマノフードコートがキュレーションする、6日間限定のポップアップストア。和菓子や台湾スイーツなど日替わりで違う味を楽しめるスタンドと、30名のクリエイターたちが選書した食の本をゆっくり読める空間が一体化。まさに食欲の秋、読書の秋を貪欲に満たしてくれるイベントが実現しました。さらに、期間中パルコの壁面「OUTSIDE ART WALL(渋谷パルコ1F)」には巨大な2つの作品が出現。国内外で活躍するペインター、Hiraparr Wilsonによる犬をモチーフにしたスプレーアートと、〈P.O.N.D.〉のキービジュアルも担当したグラフィックアーティストTATAによるポスタージャック、どちらもライブパフォーマンス形式で、仕上がっていく過程も楽しませてくれました。そして、日本未公開映画の魅力を掘り下げるグッチーズ・フリースクールの配給作品をピックアップし、「WHITE CINE QUINTO(渋谷パルコ9F)」で1日限りの上映会も開催。チケットは即完売! もちろん日本未公開のガールパワームービー『サポート・ザ・ガールズ』の上映を楽しみに、多くの映画好きのお客様にご来場いただきました。
撮影:
柘植美咲、RCKT / Rocket Company*